【管理栄養士国家試験対策】勉強効果を10倍にすべく〝記憶する技術〟を知っておこう!
こんにちは!
管理栄養士のサルーです♪
この記事は〝管理栄養士 国家試験の勉強方法〟という記事の一部となっています。
まだ読んでいないという方は、先にこちらの記事をぜひご覧ください!
今回は、記憶する技術について解説していきます!
具体的な内容はこちら!
- 記憶する技術6選
- 脳のポテンシャルの凄さ
記憶するには根性や精神論ではなく、しっかりと理に適った効果的な方法があります。
この方法をぜひ知っていただいて、その上で国試対策を始めてほしいと心から願います♪
この〝記憶する技術〟を知らなかった頃に比べて、何十倍、いや何百倍も少ない時間と労力で、合格に近づくことができるかもしれません!
それでは早速みていきましょう!
目次
技術① アウトプットを意識的に行う
『勉強はインプットすることが重要』
おそらくほとんどの人がこう思っているはず。
しかし、これだけでは記憶することはできても記憶を『定着』させることはできません。
この記憶を定着させるためには、『アウトプット』の方が実は重要なのです。
本当に理解できたこと、記憶できたことは、上手に説明したりアウトプットできますよね?
その場で口に出しても良いですし、友達に教えてあげたりするのでも良いです!
このアウトプットをすることによって、得られるメリットが2つあります。
- 記憶できているかを確認できる
- 記憶できていない箇所がわかる
このように、完璧に記憶できたと思っても、実際に上手くアウトプットできたり、できなかったりするところが出てきます。
上手くアプトプットできた知識は、しっかり理解し記憶できているということが確認できます。
上手くアウトプットできない知識は、そこを重点的に勉強・復習すれば良いということです。
つまり、てアウトプットすることにより、どこを勉強すべきで、どこを勉強しなくて良いのか?を知ることができるのです。
ですので、少しでも勉強したところは、まだ完璧でなくてもOKなので、どんどん友達に教えるなりアウトプットしていきましょう!
技術② 復習のタイミングを工夫する
復習には絶対的なタイミングが存在します。
それが『エビングハウスの忘却曲線』に基づいた記憶のタイミングです。
エビングハウスの忘却曲線…?
『なんじゃそりゃ!』って感じですよね…
脳が忘れる器官であるということは、前回の記事で説明しましたが、具体的に人の脳というのは下のグラフのように忘れていくと言われています。
これがエビングハウスの忘却曲線です。
- 20分後 42%忘れ、58%を記憶
- 1時間後 56%忘れ、44%を記憶
- 1日後 74%忘れ、26%を記憶
- 1週間後 77%忘れ、23%を記憶
- 1か月後 79%忘れ、21%を記憶
つまり、このように時間の経過に沿って忘れてしまうのを定期的に思い出せば良いのです。
この忘却曲線に逆らうように復習すればOK!
では、忘却曲線をもとに記憶の繰り返しを行うベストなタイミングはいつなのでしょうか?
以下にまとめてみました!
- 1回目の学習のタイミング→0
- 2回目の学習 ①の1時間後
- 3回目の学習 ①の日の就寝前
- 4回目の学習 ③の24時間後
- 5回目の学習 ④3日後
- 6回目の学習 ⑤1週間後
- 7回目の学習 ⑥2週間後
- 8回目の学習 ⑦1ヵ月後
※この順番通りやらなくても、例えば①→③→④→⑥→⑧と間隔をあけてもOK!
6回目の学習(5回目の復習)までくれば、ほぼ忘れないレベルまで記憶できているでしょう。
8回目の学習(7回目の復習)までくれば、長期記憶として脳内に記憶を留めておけます!
この繰り返し復習するコツは、徐々に情報に触れる間隔(時間)をあけるということ。
そうすることにより、脳が一番効率よく覚えられるタイミングで記憶することができます。
ポイントは、脳が忘れかけているタイミングでもう一度その情報に触れることで、記憶をもう一度呼び起こさせるということです。
人間の脳には、短期的に記憶を留めておく場所と、長期的に記憶を留めておく場所があります。
- 短期記憶を司る場所 → 海馬
- 長期記憶を司る場所 → 側頭葉
これらの特徴は次のとおりです。
- 海馬 → 情報を一時的に保存
- 側頭葉 → 情報を長期的に保存
国家試験レベルの知識量を必要とする場合は、この長期記憶を司る側頭葉にいかに記憶を保存していくかがとても重要です。
パソコン本体にデータを少量保存するよりも、外部メモリ(HDやUSBメモリなど)に大量にデータを保存した方が安心ですよね?
勉強はこれと全く一緒です!
では、これらの適切なタイミング以外で復習するとどうなってしまうのでしょうか?
脳がまだ覚えている時に同じ情報を入れても、その情報をまだ鮮明に覚えているので、勉強する時間が無駄になってしまいます。
逆に、せっかく覚えたにもかかわらず、時間が経ちすぎて忘れてしまってから復習しては、それまでの勉強時間が全て無駄になります。
つまり復習というのは、まだ記憶が鮮明のうちでは効果がなく、完全に忘れてしまってからでは意味がないのです。
よって復習には絶好のタイミングというものが存在し、それがエビングハウスの忘却曲線を利用したタイミングでの復習なのです!
技術③ 五感で記憶する
脳は様々な感覚を利用することで、たった一回の学習で記憶を定着させることができます。
中でも人間の五感である視覚や聴覚というのは、記憶しやすく忘れにくい感覚になります。
五感 | 種類 | 脳へ伝わるプロセス | 覚えやすさ |
味覚 | 直接感覚 | 直接脳へ伝わる | 忘れやすい |
嗅覚 | |||
触覚 | |||
視覚 | 間接感覚 | 光に変換され脳へ伝わる | 忘れにくい |
聴覚 | 音に変換され脳へ伝わる |
これらを利用した効率的な勉強法というのが、目で見ながら音読するという方法です。
テキストを目で見ながら音読をすることによって、目と耳、つまり視覚と聴覚を同時に刺激することができます。
こうすることで、見るだけよりも記憶できる効率が格段にUPするのです。
さらに、書くことにより運動神経も同時に刺激され、触覚を使うので記憶する効率は上がります。
しかし、書くことは時間がかかり疲れてしまうため、勉強をする時はある特定の時のみペンを握るのがオススメです!
この〝ある特定の時〟については、こちらの記事で詳しく解説しています!
運動神経においては、歩きながら音読すると、書いて覚えるときと同じような効果が得られます。
私は通学時間や通気時間を使って、毎朝30分程度、歩きながら勉強していました!
効果絶大なので、ぜひやってみてください!
この視覚・聴覚を活かして記憶し、技術②の〝適切なタイミングで復習する習慣〟を身に付ければ鬼に金棒です!
技術④ 一発で覚えられる5つの記憶法
ここでは、できるだけ一発で記憶したいことを記憶する技を5つ紹介したいと思います!
具体的な方法はこちら。
- 物語法
- 語呂合わせ法
- 頭文字法
- 映像法
- 色彩法
それでは、一つ一つ詳しく解説していきます!
(1)物語法 覚えたいことを物語にして覚える方法
これは想像力を駆使するため時間がかかりますが、楽しめることが最大のメリットです。
例えば、あなたは次のしりとりを順番通りに覚えようとしているとします。
『ゴリラ→ラッパ→パンツ→積み木→キツネ…』
これを一つ一つ覚えると、言葉の数が増えていくにつれて覚えるのが大変になります。
そこで、これらを一つ一つ覚えるのではなく、物語にして覚えてしまうのです!
ゴリラがラッパを吹いている → ゴリラのパンツが落ちた → 積み木をしているキツネに㊙︎を隠してもらう…笑
このように、自分で考えた物語にして(←自分が楽しく考えることが重要)記憶したい言葉を頭の中で回想して覚えていくのです。
円周率を記憶する大会で世界一になった人が使っているのが、この物語法になります!
数字の羅列を〝もの〟に変換し、その〝もの〟にストーリーをのせて記憶しているみたいです。
(2)語呂法 覚えたい数字を語呂合わせにして覚える方法
これは意味のない数字の羅列を、意味のある何かに変えることによって覚える方法です!
例えば、おなじみのもので例を挙げると、『いい国作ろう鎌倉幕府』がこれにあたります!
〝1192年〟を〝いい国〟に変換し、鎌倉幕府と一緒に覚えるという記憶方法ですね♪
(今はもう1192年じゃないのかな?)
国家試験には、たくさんの数字が出てきます。
栄養学の歴史のように19◯◯年という年号ももちろんですが、臨床栄養学の検査数値、給食経営管理論の温度やその他の基準になる数字など…
このようにテストに出やすい数値というのは、各教科いくつかありますので、こういった場合にこの語呂法が便利になります!
(3)頭文字法 覚えたい事柄の頭文字をとって覚える方法
これは既にやっている方法だと思います。
例えば、脂溶性ビタミンは4種類ありますね!
- ビタミンD
- ビタミンA
- ビタミンK
- ビタミンE
この順番通り、上から『脂溶性ビタミンは4つだけ(DAKE)』と覚えましょう♪
また、必須アミノ酸9種類を覚える時には『メスロバ太りヒィ〜』と覚えましょう!
- メ → メチオニン
- ス → スレオニン
- ロ → ロイシン
- バ → バリン
- フ → フェニルアラニン
- ト → トリプトファン
- リ → リジン
- ヒ → ヒスチジン
- イ → イソロイシン
これも立派な頭文字法です!
このように、頭文字の羅列さえ覚えれば、あとはそれをキッカケとして、覚えたことを記憶から引っ張り出してくれば良いのです!
(4)映像法 覚えたいことを言葉と映像を使いイメージして記憶する方法
人の脳は、文章など文字だけで覚えるよりも、イメージや動きがあるものの方が断然記憶しやすいようになっています。
特に、変な画像や映像、面白い画像や映像、インパクトのある画像や映像であるほど、その記憶が残りやすくなるのです。
いきなりですが、今あなたの前に誰か友達がいるなら、その友達の前でお尻を振りながら『ウンデカラクトン!』と叫んでみてください!
恥ずかしがっている場合ではありません!笑
そんなあなたを見て友達はひくでしょう!
もしくは爆笑する人がいるかもしれません。
ではなぜ、私はあなたにお尻を振るよう言ったか?(ただの変態ではありません笑)
その理由は簡単で、『お尻→桃』という連想をさせたかったからです!
管理栄養士の国家試験は記述式ではないので、桃の香気成分を『ウンデカラクトン』と完璧に覚える必要は全くありません。
『ウンデ…なんだっけ?』でOK!
5択形式の問題では、必ず5つの選択肢の中に〝答え〟が記載されているので、最初の数文字さえわかっていれば正答できてしまいます♪
つまり、答えを導くきっかけさえあればいいわけです!
たった一度だけお尻を振り、『ウンデカラクトン』と叫んだことによって、むしろ一生桃の香気成分を忘れられなくなるかもしれません。笑
きっと、その面白い映像と共に、成分名が記憶に刻み込まれること間違いなしです!
これが、もし授業で何度も桃の香気成分を勉強したところで、全く覚えられないでしょう…
このように、五感と画像・映像を上手く組み合わせて使うことで、たった一度の学習でも簡単に強い記憶を作り上げることが可能になります♪
(5)色彩法 色の違いでその意味を記憶する
この記憶法は、国家試験対策において、私自身もめちゃめちゃ使いました!
例えば、次のように色分けします。
項目 | 赤色(プラスのイメージ) | 青色(マイナスのイメージ) |
検査値 | 高い | 低い |
症状 | 過剰症 | 欠乏症 |
温度 | 高い | 低い |
このように、プラスのイメージのものは赤、マイナスのイメージのものは青、というように色を分けて書いていきます。
すると、そのページに書かれた〝色〟を思い出すだけで、簡単に正答することができるのです。
国試では、次のような問題が数多く存在します!
- 検査値より上か下か
- 数値が高いか低いか
- 亢進症か低下症か
- 過剰症か欠乏症か
- 温度が高いか低いか
- ◯人以上か以下か
これらの問題に対する知識は〝色分け〟して覚えるだけで、効率よく記憶することができ、確実に得点を伸ばすことができます!
ここで、一つ例を挙げてみましょう!
ビタミンの過剰症、欠乏症の問題についての覚え方を例に解説していきます。
- ビタミンA → 頭蓋内圧亢進
- ビタミンK → 頭蓋内出血
このように、どちらも脂溶性ビタミンで、どちらも頭蓋内で起こる症状や疾病があり、いつも頭の中でこんがらがってしまう人がいたとします。
その場合は、次のように書き込みます。
- ビタミンA → 圧亢進、夜盲症
- ビタミンK → 出血
こうすれば、間違えることはありません。
ビタミンAのところに、赤色で圧亢進と書いたということは何かプラスのイメージですよね?
『圧亢進』は赤で書かれていた → ビタミンAの過剰症 と答えを導き出すことができますね♪
ビタミンAのところに、青色で夜盲症と書いたということは何かマイナスのイメージですよね?
『夜盲症』は青で書かれていた → ビタミンAの欠乏症 と答えを導き出すことができますね♪
さらに、ビタミンKのところに、青色で出血と書いてありますので、頭蓋内出欠はビタミンKの欠乏症だとすぐに判断できます。
技術⑤ 記憶と論理を組み合わせる
記憶には相乗効果によって倍々に増えていくという性質があります。
それは『理解×記憶の法則』です。
例えばA、Bの2つの事柄を記憶するとき、この2つが、A→B、B→Aとつながるものとします。
するとこのAとBの事柄で、次の4パターンを覚えることができます。
- A(Aという事柄単体)
- B(Bという事柄単体)
- A→B(AからみたB)
- B→A(BからみたA)
※→は論理的思考、つまり因果関係を指す
具体的に〝A→B〟というのは、『AによってBになる』のような論理的な考え方です!
A、Bという事柄の2つを記憶した時に、そこに『→』の論理的思考かけ合わせることで、4つのパターンで記憶することが可能になります。
つまり勉強というのは、記憶だけでもダメ、論理的思考だけでもダメ、ということです。
この両輪をグルグルと回しながら、倍々ゲームのように知識量を増やしていくのです!
あなたの周りにはこういう人はいませんか?
- 理解力があるのに得点が伸びない人
- 記憶力があるのに得点が伸びない人
このような人は、原因があります。
能力 | 得点が伸びない原因 |
理解力 | 『理解するの早いから!』と、論理的思考に頼り過ぎていて、重要な単語や事柄を〝記憶〟していない |
記憶力 | 『記憶するの得意だから!』と、単語や事柄は覚えているのに、それらの関係性を〝理解〟していない |
このように、理解力も記憶力も両方大事で、どちらかが欠けてしまうと得点が伸びません。
論理的思考力にどれだけ自信があっても、重要語句などを1つも覚えていなければ、当たり前ですが0点になってしまいますよね?
一方で、記憶力にどれだけ自信があっても、記憶できる量には限界がありますので、すぐにキャパオーバーになってしまいます。
つまり、記憶すべきことは記憶し、そうでないものは記憶せずに理解する。
これが、最も理にかなった勉強法なのです!
技術⑥ 睡眠の効果を利用する
睡眠は、記憶にとって欠かせない要素。
寝る前の30分を使って、その日勉強して覚えたことを簡単に総復習しましょう!
では、なぜ寝る前の30分なのか?
その理由はとても簡単で、人の脳は睡眠中に記憶を整理し定着させるからです。
この寝る前のたった30分を頑張れるか頑張れないかが後に大きな差となります!
また、睡眠中には『記憶の干渉』というものが起こってしまいます。
記憶の干渉とは、記憶したAという事柄とBという事柄が似ていると、頭の中で行われている記憶の整理が上手くできなくなることを指します。
これを避けるために、勉強する科目が一日の中で複数ある場合、異なる分野にしましょう!
そうすれば、記憶の干渉が起こることなく、睡眠中に効率よく記憶が定着するようになります。
よって、一日で勉強する科目は多くても2科目!
これはめちゃめちゃ重要です。
さらに、脳がクリアな午前中は理解分野、睡眠中に効果的に記憶するために夜は記憶分野というように分けると、より効果的♪
それぞれの教科の分野・分類分けについては、こちらの記事に記載しておきます!
自分の脳のポテンシャルを信じよう!
私たち人間は、毎日、目や耳だけでも文庫本(200ページ換算)160冊以上もの情報量を得ていると言われています。
脳の記憶容量は莫大で、およそ1ペタバイトとの試算があります。
『なっ!なに〜! 1ペタバイトだとぉ〜?笑』(←絶対わかってなさそう!笑)
容量の単位はこちら。
- KB(キロバイト)
- MB(メガバイト)
- GB(ギガバイト)
- TB(テラバイト)
- PB(ペタバイト)
こんな感じですので、とにかくとんでもない容量だということです…笑
iPhoneのデータ容量がだいたい100GBですので、私たちの脳はiPhoneの約10000倍!
もはや、わけがわからない!笑
とりあえず、私たちの脳は本当にとんでもないポテンシャルを秘めているということです。
ですので、『自分なんか…』と思うのではなく、『私の脳、iPhoneよりすごいじゃん!』くらいの自信を持って日々勉強に取り組んで欲しいです!
実際に、こんな感じで根拠のない自信を持って取り組んでいる人の方が、テストの成績が伸びるという研究もあるくらい♪
騙されたと思ってやってみてくださいね!
まとめ
最後に、今回の記事の内容をまとめていきます!
- 覚えたらすぐアウトプットする
- ベストなタイミングで復習する
- テキストは歩きながら音読する
- 一発で覚えられる方法を考える
- 記憶すべきところは記憶する
- 論理的に考えるべきところは理解する
- 寝る前の30分で復習し早く寝る
以上です!