【管理栄養士】大学HPに記載がある〝就職率◯%〟には意味がない!その理由とは?
こんにちは!
管理栄養士のサルーです♪
この記事では、就職率のカラクリについて解説していきます!
具体的な内容はこちら!
- 就職率で進学先を決めては×な理由
- 就職活動の本質
就職率が高いと『良い大学なんだ!』と思いますよね!
実はその数字には〝カラクリ〟があるかもしれません。
それでは早速みていきましょう!
就職率が低かったら進学を諦める?
ここであなたに質問です。
『行きたい大学の就職率が低い場合、受験するのを諦めますか?』
おそらく、多く人は諦めないと言うでしょう。
中には、『就職できるか不安なので諦めます。』という人もいるでしょう。
そんなあなたにお伝えしたいことは、『就職率は何の参考にもならないよ?』ということです。
では、質問を変えましょう!
『就職せずに親のスネをかじって生活している人を見たらどう思いますか?』
この問いには、ほぼ100%の人が『そんな人嫌だ…』と答えると思います。
そういうことです!
そう思った人がほぼ100%ということは、自分も人からそう思われたくないという人もほぼ100%。
ですので、いざ大学の卒業を間近に控えたら、皆んな自分でどこかしら就職先を見つけて働くでしょう。
それが正社員ではなくても、非正規、派遣、アルバイトなど、雇用形態は関係なく働く人もいるかもしれません!
つまり、大学や専門学校が特に何をしなくても、学生たちは〝自分〟のために嫌々でも就職活動をすることになります。
実際に学校が支援してくれることなんて本当に少しで、就活はほぼ全て自分で一から動いていかないといけません。
もちろん就活支援センターのようなところが各学校に存在しますが、使っている人の方が圧倒的に少ないのが現状です。
何が言いたいかというと、各大学や専門学校のHPに記載された〝就職率◯%〟というのは、その大学の〝魅力〟にはなり得ないということです!
もし、栄養学部・学科の学生全員が、先生のコネや就活支援センターの人の働きによって就職できれば、それは立派な〝大学の魅力〟になるでしょう。
しかし、現実問題としてそんな大学は存在しません。
〝就職率◯%!〟のカラクリ
では、ここからは〝就職率〟という数字の算出方法について解説していきます!
大前提として、大学や専門学校などのHPやパンフレットに記載されている情報は全て真実です。
何故なら、それらは広告ですので、嘘をつくことが許されないからです。
嘘をついて大学に勧誘するなんて普通に考えてもNGですよね?
ですので、情報というのは正確なことが書かれています。
しかし、あらゆる事柄の〝数字〟に関しては、その見せ方によってある程度読み手の印象を変えることができます!
つまり、HPやパンフレットに記載されている情報は真実だけど、真実じゃない?というグレーな部分も多いということです。
では、それはどういうことなのでしょうか?
就職率の計算方法
就職率の計算方法は、単純に考えるとこのようになると思います!
就職した卒業生の数/卒業生の数 × 100 = 就職率(%)
こんな感じではないでしょうか?
ここからは算数の話になります。
この就職率を、もし意図的に上げるとすれば、できることは次の2つのどちらかです!
- 分母の数を小さくする
- 分子の数を大きくする
では下の2つの計算方法を比較してみましょう!
種類 | 計算式 |
ちょっとずるい計算方法 | 就職した卒業生の数/就職を希望した卒業生の数 × 100 = 就職率(%) |
ちゃんとした計算方法 | 就職した卒業生の数/卒業生の数 × 100 = 就職率(%) |
このように、普通であれば卒業した人の中で就職した人の割合を計算すれば、純粋な就職率が出ます!
しかし、卒業生の数ではなく〝就職を希望した卒業生の数〟にすることで、分母を小さくし、見かけ上の就職率を高く見せることが可能になります。
ここで一つ疑問が湧いてくると思います。
『〝就職を希望した卒業生の数〟とあるけれど、就職を希望しない人なんているのだろうか…?』
この〝就職を希望しなかった卒業生の数〟には、次のような人たちが含まれます!
- 大学院に進学する人
- 編入する人
- 病気で休んでいる人
- 留学で日本にいない人
- 起業・独立した
このような人たちは、正当な理由で就職を希望しなかったと言えますね!
ですので、この計算方法は一見真っ当なものだと思うでしょう。
しかし、これら以外にも実は就職を希望しなかった人たちが存在します。
例えばこのような人たちです。
- 就職浪人する人
- 卒業してから適当な職に就いた人
こういった人たちは、卒業するまでは就活をしていたのにも関わらず〝就職を希望した卒業生の数〟には含まれないことがあります。
すると分母の数は小さくなり、見かけ上の就職率は高く算出されます!
今度は分子の方を見ていきましょう!
〝就職した卒業生の数〟と書かれていますが、働いてさえいれば、全員〝就職した〟ということにはなりますね♪
では、こういった場合はどうでしょうか?
- 正社員(理想)
- 派遣
- 非正規
- パート
- アルバイト
これらが全て分子の〝就職した卒業生の数〟に含まれていたらどうですか?
『ちょっとインチキじゃね?』
さすがにそう思う人も出てくると思います!
もちろん、本当に各大学・専門学校がこのように計算しているかどうかはわかりませんし、私たちが本当のことを知ることはできません。
このように、分母は小さくできるカラクリがあり、分子は大きくできるカラクリがあるのです。
つまり、〝就職率〟はカラクリだらけということです!
この数字をあなたは本当に信頼し、それによって進学するか否かを決めますか?
就職で一番重要なのは〝一人一人に合った就職先を見つけること〟
大学や専門学校が就職率を謳うのが悪いと言っているわけではありません。
その〝就職率〟という数字を見て進学先を決めるのが意味がないということです。
例えば、ある大学の卒業生が100人だったとして、100人全員就職できたとしましょう!
この場合、当たり前ですが就職率は〝100%〟になります。
では、その100人のうち70人が〝自分の適正とは合っていない就職先〟または〝本当はやりたくない仕事〟だったらどうですか?
さらには、就職して1年目で50人が離職・転職してしまったらどうですか?
このように〝就職率〟は、あくまで学生たちの就活状況を示すものであって、あなたの将来の就職先になんら影響するものではありません。
就職活動において最も重要なのは、内定をもらうことではなく、自分が心から働きたいと思える会社に出会えるかです。
ですので、大学はどこに入ったとしても、就活時にそこまで差は生まれません。
確かに、希望する会社や施設と同じ地域にある大学の学生であれば、『◯◯大学の学生さんなんだね!』ということにはなるでしょう!
しかし、会社や施設側が採用する時に見るポイントは、あくまであなたの人柄や能力、その仕事に対する適正などです。
決して大学名を見るわけではありません。
もっと言えば、『あの就職率の良い◯◯大学の学生だね!』なんてことには絶対になりません。
私は、一般企業で管理栄養士を採用する仕事もしていましたが、面接をしている目の前の学生が、どこの大学かなんて一度も見たことがありません。
『この子は、どういうビジョンを描いてうちに入社したいのか?』
『この仕事に合っているのだろうか?』
『お客様から愛されるキャラかな?』
など、このようなことを考えながら面接していました。
ですので、入社が決まって実際に一緒に働くようになってから、出身大学を知るくらいです。
高校生の時点では〝就職率〟という言葉に踊らされてしまうかもしれません。
しかし、この記事を読んだあなたはもう大丈夫です!
あなた自身がときめく仕事・会社に出会えるように、日々努力を怠らず学生生活を送ってほしいと思います♪